リーシュマニア症成人男性頭蓋骨模型です。
リーシュマニア症はトリパノソーマ科の原虫リーシュマニアの感染を原因とする人獣共通感染症の総称。サシチョウバエ類によって媒介される。リーシュマニア症には大きく分けて内臓型と皮膚型があり、このモデルは、皮膚型に分類される。皮膚型は、刺された箇所から広がって鼻や口腔、喉頭の粘膜にまで転移し、進行すると顔の外観を損なうほどに悪化して時に致死的になる。粘膜皮膚型はボリビア・ブラジル・ペルーなどに多い。このモデルは、左第一小臼歯から上顎を介し、右第一大臼歯にいたる骨破壊を認め、上顎洞への大きな穿孔を認め、鼻腔床部にも二つの穿孔を見る事が出来ます。
歴史的には、紀元前7世紀のアッシュールバニパルの粘土板から、皮膚リーシュマニア症のような傷の記述が見付かっており、なかには紀元前1500年から2500年まで古記録に由来するらしきものもあり、新世界では、エクアドルやペルーで見付かる1世紀先インカ期の陶器には皮膚リーシュマニア症と思われる顔の傷が描かれています。
サイズ:17.8×13.3×14.7 cm
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